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FM東京
はじめてJAZZの楽しさを教えてくれたアルバム。ウエス・モンゴメリー/ロード・ソングROAD SONG/
WES MONTGOMERY
1. Road Song
2. Greensleeves
3. Fly Me to the Moon
4. Yesterday
5. I'll Be Back
6. Scarborough Fair/Canticle
7. Green Leaves of Summer
8. Serene
9. Where Have All the Flowers Gone?
上京してすぐにステレオ・セットを購入した。初めて買ったステレオはパイオニア製の「レシーバー」と言われたチューナーとプリアンプとパワー・アンプが一体になったタイプのアンプにサンスイ(山水電気)のスピーカーだった。パイオニアのアンプはブラックフェイスにブルーのライトアップされたデザインがとても気に入っていた。サンスイのスピーカーはサランネットが木の格子になっていて工芸品のようなデザイン、キレのよいサウンドがお気に入りだった。勉強のじゃまになるのでテレビは買わなかった。夜、部屋で聴くのはFM放送が多かった、当時のFM局はNHK・FMとFM東海から変わったばかりのFM東京だけ、現在の放送のようにパーソナリティーのおしゃべりは少なく、音楽が切れ目なく流れる私にとっては理想的な放送だった。実家にいた頃、深夜、勉強しながら聴いていたトランジスタラジオから聞こえる雑音まじりの音楽に慣れていた私には、上京して感激したものの一つが、このすばらしい音質のFM放送だった。
ジェット・ストリーム
実家にいた頃にはベンチャーズ、スプートニクス、バニーズなどのエレキ・サウンドやビートルズ、ローリングストーンズなどのロック、それにのちにイージーリスニングと言われるジャンルの音楽を聴いていた。そんな私にJAZZの楽しさを教えてくれたのはFM東京の「ジェット・ストリーム」の特集コーナーから流れてきたウエス・モンゴメリーのフライ・ミー・トゥー・ザ・ムーンだった。初めて耳にするサウンドだった。ギターなのにピックで弾くのとは違う柔らかい音質、アレンジがバロック音楽の様で何とも心地よかった。アルバム名を書き留めて、次の日すぐにレコード店にいって購入した。この時初めてJAZZコーナーに足を踏み入れた。その後、JAZZの奥深い魅力に魅せられていった。
中学〜高校と一番聴いていたヴェンチャーズ。今聴いてもやっぱりイイ!!1 .I Feel Fine
2 .Love Potion No. 9
3 .Tomorrow's Love
4 .Oh, Pretty Woman
5 .Mariner IV
6 .When You Walk in the Room
7 .Gone, Gone, Gone
8 .Slaughter on Tenth Avenue
9 .She's Not There
10 .Lonely Girl
11 .Bird Rockers
12 .Sha la La
久保幸造先生と自由が丘5スポット
上京してデザイナーになるを目指していた頃、デッサンを師事していたのは画家の久保幸造先生だった。先生はジャズやブルースを題材とした絵でレコード・ジャケットなども手がけるその世界では有名な方だ。できの悪い生徒だったがデッサンやクロッキーの時間は今となっては楽しい思い出になった。
学校での授業が終わった後も、時々プライベートに飲みに連れていっていただいていた。当時、先生は酒豪といってもいいくらい連夜お酒を飲んでいた。私は当時も(今も)アルコールには弱かった。…が飲めないウイスキーのロックや水割りをムリして飲んでいた。久保先生が描かれた当時の私の肖像
先生からは「もどしながら飲んでいれば、そのうち強くなる」といわれていたが、結局いまだにアルコールは強くならなかった。その頃よく連れて行っていただいたのが 自由が丘駅前 南風ビル地下にあった ジャズ・クラブ「自由が丘 5スポット」だった。音楽評論家のイソノテルヲ氏の経営するその店内には久保先生が描いたジャズ・ミュージシャンの肖像画が大量に飾られていた。来日したミュージシャンもよく訪れていたようで多くの絵にサインが入れられていた。そのころの学生の私には夢のような場所だった。
鈴木勲さんとJAZZ開眼
ある夜久保先生に連れられて5スポットの2階席で飲んでいたときだった。紹介していただいたのがその日の出演アーティスト、ベーシストの鈴木勲さんだった。鈴木さんはアートブレイキーのバンドにも在籍した日本JAZZ界の重鎮だ。70を過ぎた今でも精力的な活動をされている。ここ5スポットでジャズの楽しさが私の体にしみこんでいった。よく知らなかった頃の〜聴くに耐えない分かりにくい音楽〜というそれまでの先入観がなくなった。
BLOW UP/鈴木勳
上野のジャズ・クラブGH9でサインしていただいた。 鈴木勲(b,pb)
菅野邦彦(p)
ジョージ大塚(ds)
水橋孝(b)
1973/3/29.30
Aqua marine
Everything happens to me
Blow up
Like it is
I can't get started
Low fight
六本木「ミスティ」
学生時代が終わり、社会人としてデザイナー駆け出しとなった私を六本木にあったJAZZ CLIB「MISTY」に連れていってくれたのは博報堂の先輩ADだった。二十歳過ぎの私にとってそこは衝撃的なスペースだった。その頃の六本木は現在の六本木と違いちょっと高級な大人の世界だった。今では当たり前にあるガイドブックなどはまったく存在しないその頃、「ミスティ」との出会いは本当に幸せなことだった。地下にあったそのライブハウスではスタインウェイのグランド・ピアノが素晴らしい音を響かせていた。白いドーム状の穴蔵のような、ちょっと秘密めいたその世界は地方出身の私には別世界だった。六本木という土地柄、大使館の外人さんや映画俳優などが常連になっていた。当時のハウス・ピアニストは山下剛さんのブルース・フィーリング溢れるタッチにノック・アウトされた。当時の私にはちょっと高級だったので度々は行けなかったが突如閉店するまで幾度となく訪れた。ピアノ・ジャズとジャズ・ヴォーカルの楽しさを教えてくれたのはここ「ミスティ」だった。
Blues For Tea/
山本剛
「ライブ・アット・ミスティ」と同じクリスマスの夜にライブ録音された。バリバリにスィングするピアノ・ジャズの楽しさに溢れたアルバムです。
1. ブルース・フォー・ティー
2. アイム・グラッド・ゼア・イズ・ユー
3. ジ・イン・クラウド
4. 云いだしかねて
5. スピード・ボール・ブルース
6. ブロードウェイ
1974.12.25・東京六本木"ミスティ"にてライブ録音
Musicians:
山本剛(P)・大由彰(B)・大隅寿男(Ds)
ブルーノート東京
1988年11月、東京・南青山にオープンしたブルーノート東京はJAZZファンの私にとって衝撃的な出来事だった。レコードでしか聴くことのできなかったジャズ・ミュージシャンを手の届きそうな近さで見て、聴くことができる…、それは本当に夢のような事だった。都内にいくつかあったJAZZのライブ・ハウスで日本人ミュージシャンや来日した外国のアーティストを時々聴いてはいたが、ここがオープンしたことで聴こうと思えばいつでも本場・海外のミュージシャンを聞きに行くことができるようになった。現在の場所にブルーノートが移る前は今よりずっと小さなライブ・ハウスで、ミュージシャンが出入りする場所も私たち観客と同じ階段を使っていた。サインをしてもらったり、握手してもらうのも難しいことではなかった。MJQ、ミルト・ジャクソン、ケニー・バレル、オスカー・ピーターソン、ジミー・スミス、ハンク・ジョーンズ、パット・メセニー、コーネル・デュプリー、ジム・ホール、パット・マルティーノ憧れのミュージシャンにここで出会えた。
ブルーノートでサインしてもらったロン・カーターの「ピッコロ」
Ben Riley ( Drums )
Buster Williams ( Bass )
Kenny Barron ( Piano )
Ron Carter ( Bass )
Ron Carter ( Cello )
Ron Carter ( Piccolo Bass )
1.Saguaro
2.Sunshower
3.Three Little Words
4.Laverne Walk
5.Little Waltz
6.Tambien Conocido Como
吉祥寺とギタリスト宮之上貴昭さん
吉祥寺に住みはじめて改めて気がついた。この近辺にはなんてジャズのライブ・ハウスが多いんだろうと。それまで新宿の近くに住んでいたせいもあり中野よりも西方向の高円寺〜吉祥寺にはあまり足をはこばなかった。あまり多くはなかったが日本人のジャズを聞くのは青山の「BODY&SOUL」や上野「GH9」六本木「サテンドール」などだった。ある日、吉祥寺の町を散歩していて目を疑った、「ストリングス」というジャズ・クラブのブッキングに宮之上貴昭さんの名前を見つけたのだ!私にとって日本人ジャズ・ギタリストの中で一番好きな人だ。鈴木勲さんのアルバム「THREE CUSHION」「ダーク・アイズ」やジミー・スミスと共演したアルバムで好きになり、たしか1980年代はじめの頃ライブを聞きに行っていた。大好きなウエス・モンゴメリーのオクターブ奏法をマスター、消化して自身のものにしたサウンドはすばらしい!。その後都内のライブ情報もあまり見なくなり、自然と私が耳にする機会も失っていた。その、宮ノ上さんの名前を見た時は本当に驚いた、それも自分が住んでいる家から10分もかからないライブ・ハウスに出ているなんて!以来、ライブで楽しむようになった。荻窪や西荻窪のライブ・ハウスなどにも時々行っては様々なミュージシャンのライブも楽しむJAZZ三昧な生活が復活した。
宮之上貴昭さん Official Site
宮之上さんの参加したアルバム。鈴木勳/DARK EYES
鈴木勲(ピッコロ・ベース)
内田浩誠(p)
日野元彦(ds)
水橋孝(b)
宮之上貴昭(g)
I could write a book/The shadow of your smile/hello to midnight/Dark eyes/Don't walk/No more bues/rirusagari-no-table